- 競技会 -


概 要

2004年12月19日、福岡商工会議所において、福岡商工会議所・福岡珠算振興会主催の福岡暗算フェスティバルが開催され、260人余りが日頃の成果を競いました。
古賀そろばん教室からも13人がエントリーしました。

詳 細

朝7時半。直接会場へ行く2人と風邪で欠席の1人を除く、10人プラス見学者1人が教室へ集合しました。
みんな少々緊張気味でしたが、元気に教室を出発してバスに乗り込みます。
少し早めにつきましたが、受付を済ませてゼッケンを受け取り、身に着けます。徐々に緊張感が高まっていました。


教室へ入り、各自の参加番号に従って席につきます。まわりにはよその教室の子ばかりです。そのうち開会式が始まりました。


そしていよいよ競技が始まりました。
うちの教室の子もがんばって解いていました。


1回戦、2回戦と進み、3回戦で1人残念な結果になりました。この子は、まだまだといったレベルだったのですが、是非参加したいと希望した子です。結果よりも大会に出るというやる気に拍手を送りたい。


さて、4回戦は全員残りましたが、5回戦で1人を残して全員残念となりました。会場全体でも5回戦では参加者の約半数が脱落しました。そして、準決勝。たった一人残ったRくんはよく頑張りましたが、決勝進出はなりませんでした。


この準決勝では満点が22人も出て、3分だった制限時間を2分に短縮して再度実施されました。


時間短縮で行われた準決勝の結果選出された15人で決勝戦が行われました。


決勝戦でさらに4人にしぼられて、いよいよ名人戦です。過去3年間ずーっと名人を守ってきた福岡大学珠算部の大田将樹名人も残っています。


 最初の種目はわり算でした。制限時間1分半50点満点の問題を大田名人は15秒で解きました。当然満点です。2番手は14才の伏兵河津康大くんです。18秒で満点でした。
 次はかけ算でした。名人は37秒でトップで解き終わりました。やはり満点です。河津くんは2秒遅れの39秒で満点でした。
 最後のみとり算が始まりました。これまでの大田名人のタイムは52秒。河津くんのタイムは57秒でした。河津くんが勝つには大田名人よりも5秒以上早く終わらせるか、大田名人の計算間違いを期待するかしかありません。
 決勝戦でのみとり算のタイムは大田名人が圧倒的でした。やはり貫録勝ちかと思いながら観戦していました。
 しかし、異様なことに気づきました。選手は、問題を解き終わったら「ハイ」と言いながら自分の番号札を挙げます。審判はその番号札を見てタイムを記録するのですが、大田名人は一向に番号札を挙げる気配がありません。遠目に大田名人の頭の動きを見ていましたが、どうも見直しをしているようです。2位の河津くんとのタイム差が5秒あるので、河津くんが番号札を挙げたら自分も5秒以内に挙げればよい。それまではしっかり見直しをしてがっちりと名人位を頂く。そのような作戦を立てていたのかもしれません。
 息が詰まりそうな雰囲気の中、そろそろ制限時間に近いなぁと思ったとき、河津くんは静かに番号札を挙げました。さぁ、大田名人が挙げるぞ。そう思ってみていましたが、意に反して大田名人は番号札を挙げる気配はありません。そのまま制限時間になりました。タイムは河津くんが80秒、大田名人は90秒です。タイムだと河津くんの方が逆に5秒有利になりました。ここで両者満点だと河津君が名人。大田名人の方が河津君よりも点数がいいと大田名人の勝ちということになりました。
 さて、結果発表です。先に大田名人の点数が発表されました。50点の満点でした。これで河津くんが50点だったら河津くんが名人に決定です。45点以下だと大田名人の4連覇。
 河津くんは、50点でした。中学生名人の誕生です。


 河津君が静かに番号札を挙げたとき、一瞬会場がわずかながらざわつきました。それに気づかなかった大田前名人。いや、それ以前に守りに入らずに攻めていればどうだったのでしょう。最後にとんでもない見せ場が用意された大会でした。


そうそう、こんなこともありました。
競技が始まる直前、よく答えのコンマを忘れる○○ッチくんに「コンマをちゃんとつけるように」と指示を出しました。 ○○ッチくんはこっちに向かって、大きくうなずきました。
「先生!」と呼び止める声。振り返ると○○ッチくんでした。
○○ッチくん:「コンマはカタカナのノだよね。」
   私  :「そうだよ。」
再び○○ッチくんは大きくうなずきました。
5回戦が行われた後、それぞれ隣の人と答案を交換して丸つけをするのですが、○○ッチくんの隣の子が審判の人を呼んで質問をしています。
嫌な予感がしました。実力からすると○○○チくんは当然準決勝に進めるはずでした。しかし落ちていたのです。原因はコンマのつけ忘れでした。
○○ッチくん、残念〜〜。



今回の大会への参加。結果は準決勝進出が1人という寂しい結果に終わりましたが、個々の感じるものは様々でした。
また来年も絶対に出たい、面白かった、すっごく楽しかった、などなど。なかには、なんか場違いなところへ来た気がするという子もいました。
周りのレベルに圧倒されたのでしょう。うちの教室の隣はほとんどが有段者でした。その力を肌で体験したというのも、また貴重な体験。
来年も参加しような!



◆この大会の問題レベルです◆

1回戦から5回戦、準決勝、決勝まであり、更に決勝の上位4人で名人決定戦があります。

1回戦は、みとり暗算、1桁4口加算のみ10題を2分間で70点以上が2回戦へ。

2回戦は、みとり暗算、1桁5口加算のみ10題を2分間で70点以上が3回戦へ。

3回戦は、みとり暗算、1〜2桁5口加算のみ10題を2分間で70点以上で4回戦へ。

4回戦は、かけ暗算、わり暗算、みとり暗算の各10題を一括で4分間。160点以上で5回戦へ。
かけ暗算は 2桁×1桁 (50点満点)
わり暗算は ÷1桁=2桁 (50点満点)
みとり暗算は 2桁5口加算のみ (100点満点)

5回戦は、かけ暗算、わり暗算、みとり暗算の各10題を一括で4分間。160点以上で準決勝へ。
かけ暗算は 3桁×1桁 (50点満点)
わり暗算は ÷1桁=3桁 (50点満点)
みとり暗算は 3桁5口加算のみ (100点満点)

準決勝は、かけ暗算、わり暗算、みとり暗算の各10題を一括で3分間。上位15名程度が決勝へ。
かけ暗算は 2桁×2桁 (50点満点)
わり暗算は ÷2桁=2桁 (50点満点)
みとり暗算は 3桁7口加算のみ (100点満点)

決勝戦は、
かけ暗算(2桁×3桁・3桁×2桁)10題を1分以内
わり暗算(÷2桁=3桁・÷3桁=2桁)10題を1分以内
みとり暗算3桁10口(加減算を含む)10題を1分以内
上位4名が名人決定戦へ。

名人決定戦は、
かけ暗算(2桁×4桁・3桁×3桁・4桁×2桁)15題を1分30秒以内
わり暗算(÷2桁=4桁・÷3桁=3桁・÷4桁=2桁)15題を1分30秒以内
みとり暗算6桁10口(加減算含む)10題を1分30秒以内


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